ママはいつも自分勝手だ。お兄ちゃんのことも私のことも家のことだってぜんぶ後回し。すぐに男の人を好きになって何日も戻らないかと思えば、「無職になった」と笑いながらドアを叩いて「アンタとエッチしたいんだって! 代わりにお金くれるらしいよ!」と知らないオヂさんを連れて来た。染みだらけの布団の上で私は犯●れて、ママはそのお金で遊びに出かけた。参観日も体育祭も卒業式も来てくれなかったし、お兄ちゃんは「期待するな」と諦めちゃって、実際私の誕生日は忘れてた。傍目に見ても最低なママだけど、私バカだからかな、どうしても許しちゃう。ギュっと抱きしめられて頬擦りされると、愛してくれてる気がしたから。今日はXmas。「良いとこ連れてってあげる」とママから連絡。Xmasは一緒に居てって頼んだ約束、覚えててくれたんだ。良い匂いがする廊下、フカフカの絨毯、こんな高そうなホテル、‘一体何が起きてるの?’ってドキドキしてたけど、答えはすぐにわかった。訪れた部屋には可愛い飾りつけと、美味しそうなケーキ、それと笑顔がなんか怖い知らないオヂさん。「ごめん、ママ、デートの予定が入っちゃって。それで悪いんだけど…お金無くてさ、また頑張ってくれる?」 全部嘘だと気付いていても、母の愛を信じたかった。身勝手な大人に振り回された哀れな少女のおはなし。
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